1971年ごろのNYのスパニッシュ・ハーレムの怒涛のエネルギーのドキュメンタリー映像
こんにちはDJ ニーダといいます。
今回ご紹介する動画は、かなり長くて濃いので、まずは抜粋した1分ほどの映像のご紹介です!
長い説明はさらに下にあるので気になった人は見てくださいね!
ご紹介するのは「どんな場所でサルサが生まれたのか」をドキュメンタリー映画にしたもの。「OUR LATIN THING(アワ・ラテン・シング)」です。
素敵なダンス動画は今後、さまざまな人により紹介されていくと思います。
なので今回は敢えて「サルサ」と一言では言い尽くせない「音楽」であり「ダンス」であり「思想や哲学」や「生き方」「コンセプト」である混沌とした概念についての濃い動画となります。
そんな貴重な映像が、今やYoutubeで見られるなんてすごい時代ですね。1分ほどの抜粋映像はこちら
1971年のニューヨークのスパニッシュハーレムという地域の路上でのライブ映像です。
70年代のファッションやストリートダンスを躍動感あふれる演奏とともに聞いてみてください。
そして、さらーに長くなりますが、もう少し見どころを解説した文章はこの動画の下にあります。興味あったら見てくださいね!
それでは長ーいの説明です。興味をもった人向けです。
サルサが好きな人なら避けては通れないキーワード、それが「Fania All Stars(ファニア・オールスターズ)」です。
Fania Records(ファニア・レコーズ)というレーベルがあり、そこの「スターアーティスト」が集結したのがFania All Stars(ファニア・オールスターズ)です。
オールスターズという言葉、どこかで聞いた事ありますよね。
なんとあの「サザンオールスターズ」の名前の由来はこのファニアオールスターズにあるのだとか。
★wikipedia サザンオールスターズ
https://ja.wikipedia.org/wiki/サザンオールスターズ
この映画は1971年8月26日に、当時NYのマンハッタンの中心部にあった伝説的な「Club Cheetah(クラブ・チーター)でのライブ映像を中心に、ストリートにいる子どもが印象的な冒頭(これがまたいい!)や、ライブ映像の合間に、NYのイースト・ハーレムにある、スパニッシュ・ハーレム「El Barrio(エル・バリオ)」で、当時のラティーノ達がどんな風に生きていたかという貴重な映像が見られます。
昨年亡くなったバンドリーダーLarry Harlow(ラリー・ハーロウ)をはじめ、たくさんの伝説的なアーティストの演奏をぜひ聞いてみてください。
Adalberto Santiago(アダルベルト・サンティアゴ)
Bobby Cruz(ボビー・クルス)
Bobby Valentin(ボビー・バレンティン)
Cheo Feliciano(チェオ・フェリシアーノ)
Hector Lavoe(エクトル・ラボー)
Ismael Miranda(イスマエル・ミランダ)
Johnny Pacheco(ジョニー・パチェーコ)
Pete Rodriguez(ピート・ロドリゲス)
Ray Barretto(レイ・バレット)
Ricardo Ray(リカルド・レイ)
Roberto Roena(ロベルト・ロエナ)
Willie Colon(ウィリー・コロン)
Yomo Toro(ヨモ・トロ)
etc
(アルファベット順にしてみました)
僕にとってもこの映画は思い入れがあります。
前職のサルサホットラインジャパンでは、ゴールデンウィークなどに「サルサ集中レッスン」というものを開催させていただいきました。その講座の1つ「サルサDJ講座」にて毎回流されていたものです。
この映像を見ながら、大大、大先輩サルサDJの「DJ PAPA-Q」「DJ S@MURAI」さんのお話をかなり前のめりに聞いておりました。
見どころは、全部と答えたいところですが、ピックアップするとすると、ぜひ聞いてもらいたいのは19:13ごろからの演奏「Anacaona(アナカオーナ)」。(できれば曲に入る前の18:30くらいからの演出もかっこよすぎです)
僕もサルサDJをさせていただく機会があるときよくかける曲です。
21:10あたりからのLarry Harlow(ラリー・ハーロウ)のピアノソロも必見です!
「ごった返す人」や「踊り狂う人」の中で「伝説のミュージシャン達」による「圧巻のライブ演奏と踊り」!
他にもアンダーグラウンドな雰囲気がプンプンする「闘鶏(26:00)」があったり、
「麻雀?(41:00)」があったり
「サンテリアという宗教儀式(1:07:10)」「爆竹?(1:00:22)」などをはじめ、「普通の人が大声で音楽を演奏したり歌ったり」、「通りで普通に踊っている人々」を見ることができます。
30:17ごろの「闘鶏」からの「Ponte Duro」も必見です。
さらに41:00ごろからの「路上の様子」からの路上ライブ「Abran Paso」もやばいです。
ストリートの「音楽」であり「ダンス」のサルサを見る事ができます。
56:40あたりのRay Barretto(レイ・バレット)が唄いながら、かき氷にコーラ(瓶に入ったシロップ?)をかけてるシーンも印象的ですね。
この映画の監督による回想によると、かき氷の味を聞いている子どもは、Cheo Feliciano(チェオ・フェリシアーノ)の息子さんだそうです。
★IT WAS OUR THING, OUR LATIN THING: AN INTERVIEW WITH LEON GAST
https://soundsandcolours.com/subjects/film/it-was-our-thing-our-latin-thing-an-interview-with-leon-gast-10838/
そういえばコロンビアの作家ガルシア・マルケスの「百年の孤独」という作品でも「闘鶏」などでてきたのですが、ラテン文化では闘鶏が盛んなのかもしれませんね。
当時のラテンカルチャーの雰囲気が画面から、ドバドバ溢れでてきます。
当時のNYのスパニッシュ・ハーレムの怒涛のエネルギーの映像です、ぜひご覧ください!